家族のしあわせとストレスケア
「幸せ」という文字は、自分の生活環境が良くなって行くことではなく、自分や家族が体験して行くことに「仕える」という意味です。いいことも、そうでないことにも、体験して行くことを一々区別せず、それぞれに、ありのままに「仕えて行く」ことが家族の幸福の原理であるといえます。問題を解決することは大切なことですが、問題の中で生きることはもっと大切です。
実際に、私たちが直面している問題は、なぜ、そのようなことが起きているのかがハッキリと理由が分からないものが多いのです。私たちが考えているより、ずっと複雑で様々な因子が絡み合っています。誰かのせいにしたり、目に見えている問題だけを取り扱ったりしているだけでは、本質的なものから離れてしまいます。
ここが悪いので、これを取り除けば解決するというのは、外科手術的な対処療法です。問題の排除、無害化をするだけで、人間性に焦点が届かずに根本的な改善にはならないのです。
ストレスケアの知識・技術を身に付けようとすることによって、まず、自分自身が変り、それがいつしか家族を変えていくことになります。