実証研究
児童生徒のストレス状態の実態把握
支えあう人間関係を育む支援のあり方を求めて
佐賀市児童生徒理解推進委員会
佐賀市教育研究所
佐賀市教育委員会 学生教育課2008
小学校59人、中学校434人の合計493人に対してストレス実態調査を質問票(心の様子16項目・体の様子17項目)で行った。その結果、質問票の得点が高い子どもは、教師から見ても気にかかる子どもであることが多かった。また、普段は何事にも真面目で一生懸命頑張っていると思える子どもが、ストレス過多に該当する場合もあった。
児童にホメオストレッチ(肩の操作のみ)を行うことで、質問票(BTU)の33項目の殆どに改善効果が確認できた。また、朝の時間にホメオストレッチ(肩の操作のみ)を行うことで、心身が楽になりその後の授業やテストにも集中して落ち着いて取り組めた。今後、教育活動への効果へも大きく期待できると考える。
小学生のストレスケア研究報告
東京大学医学部心療内科 宮坂菜穂子
BTU
2004.1~2005.1
小学生児童にも広がるストレス反応を緩和させることを目的として、小学校高学年児童(146名)に対し、リラクセーション法のひとつであるホメオストレッチを行った。7回目のホメオストレッチまでには、全身の筋バランスを整えるというホメオストレッチの本来の効果が現れ、それとともに、心理面のストレス反応であるうつ・不安、不機嫌・怒りの改善がみられた。これにより、小学生児童に対するホメオストレッチのストレス反応緩和における有効性が示された。ホメオストレッチ終了後のフォローアップ期間においても各指標とも悪化せず、効果の持続が示された。
少年院入院者におけるホメオストレッチの効果の検討2
International Journal of Behavioral Medicine
Psychological Effects of the Muscle Relaxation on Juvenile Delinquents
東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学・熊野宏昭
東北大学大学院医学系研究科人間行動学分野・中谷直樹
BTU・美野田啓二
国際行動医学ジャーナル(日本行動療法学会荒記賞受賞)2000.08
ホメオストレッチは非行少年に対するフラストレーション耐性のいくつかの様相を改善すると示唆される。私たちの研究は、非行少年の大きなサンプルを備え、無作為化された試みの治療教育に関する大きなヒントを今後与えていく。
保健室にホメオストレッチを活用して
養護教員
2004.03
1996 年~2000年の5年間に公立小学校の保健室を利用した男児41名、女児28名の合計69名についてホメオストレッチの効果の検討を行った。主な主訴は、頭痛、腹痛、気分不良、その他の身体症状であった。保健室の利用後に早退や保健室の再訪率は15~20%である。このような中で、保健室を来訪した子どもにホメオストレッチを実施した場合に、95%が教室へ元気に戻ることができた。筋バランス(姿勢)の改善率は介入した子どもの87%に効果が確認された。